この記事は、広告やWeb集客を代理店に任せず、社内で運用している会社の方に向けて書いています。手を動かしているのに成果が伸びない。そう感じているときに、まず見直したい3つのことをまとめました。
理由1 ネットや媒体のおすすめを、そのまま当てはめている
運用のやり方は、ネットの記事にも媒体の公式ヘルプにもたくさん書かれています。理屈としては正しいものがほとんどです。ただ、それが自社に当てはまるとは限りません。
たとえばMeta広告では、広告セットごとに、1週間で約50件のコンバージョンがあると配信の学習が安定するとされています。そこから「できるだけキャンペーンや広告セットをまとめるべき」と考え、何でも1つに集約してしまうことがあります。実際には、50件に届かなくても成果は出ます。学習を軽んじてよいわけではありませんが、その数字に縛られすぎる必要はありません。
大事なのは、分ける・まとめるに目的があることです。たとえば、狙うお客様が大きく3つに分かれるので、それぞれにきちんと広告を見せるために広告セットを3つに分ける。こうした理由があるなら、十分にありです。その分け方が正しいかどうかも、やる前には誰にも分かりません。だから試して、結果を見て、また直す。この繰り返しを回すことこそが、Web広告の運用です。
自社に合うかどうかは、目的・目標・使えるリソースで決まります。なかでも大きいのは、配信金額と目標です。月にいくら使い、1件いくらで何件取りたいのか。ここが違えば、同じ媒体でも正しいやり方は変わります。おすすめを試す前に、自社の目的と数字で、そのやり方が成り立つかを確かめてください。
理由2 計測が整っておらず、うまくいっているのかが分からない
社内で運用している会社で特に多いのが、これです。UTMパラメータ(広告のURLに付けて流入元を見分ける印)が付いていない、コンバージョンのタグが発火していない、GA4や媒体側のコンバージョン設定ができていない。この状態では、広告もCRMも、うまくいっているのかどうかすら分かりません。
自分たちで点検するなら、次の順番で確かめます。
- 計測に何のツールを使っているか
- タグを何で管理しているか。サイトに直接埋め込んでいるのか、Googleタグマネージャーのような管理ツールを使っているのか
- 基本のタグとコンバージョンのタグが、実際に発火しているか。それも、発火すべきタイミングでだけ発火しているか
- 重複や欠損が起きる作りになっていないか
もう一つ、手がかりになるのが、ツールどうしの数字の食い違いです。広告の管理画面とGA4でコンバージョンの数が大きく違うなら、どちらかのタグの設置に誤りがあると考えられます。
理由3 掘り下げが浅く、どこが悪いのかを突き止められていない
成果が落ちているアカウントほど、キャンペーンの良し悪しまでは見ていても、その下まで下りていません。どの単位で、どの順に見ればよいかは、媒体ごとに知っておくべきことが多く、日々の業務と並行して身につけるのは簡単ではありません。
基本は、見られる単位をすべて見ることです。リスティング広告なら、少なくとも次の単位で、どこが良くてどこが悪いのかを確かめます。
- キャンペーン
- 広告グループ
- キーワード
- 検索語句(実際に検索された言葉)
- オーディエンス
- 時間帯
- デバイス
Meta広告も考え方は同じで、キャンペーン・広告セット・広告のそれぞれを、プラットフォーム別、配置別、オーディエンス別などに分けて見ます。
これを毎週すべてやる必要はありません。運用を見直す最初のタイミングで一度、すべて掘り下げておく。そこで見つかった良い所と悪い所が、その後の定期的な確認で見るべき場所になります。
自分たちの振り返りも「現状→原因→仮説→次の一手」でまとめる
3つを見直したら、振り返りの形もそろえておくと、次の判断が速くなります。何が起きているか(現状)、なぜか(原因)、どうすれば変わると考えるか(仮説)、何をするか(次の一手)。現状から次の一手にいきなり飛ばないことが大事です。これは、代理店から報告を受けるときに見るべき点と同じです。
いろいろ試しても変わらないなら、早めに外の手を借りる
社内でいろいろ試しても成果が変わらない。どこを直せばいいのかが分からない。そうなったら、外の手を借りたほうが、正直なところ費用対効果は高いと考えています。
広告は、止めればすぐに流入も止まる、流れ続けるチャネルです。うまくいっていない状態が続くほど、その間の広告費と機会が失われます。対処は早いほど効きます。
外の手には、運用ごと任せる代理店と、判断を担うアドバイザーがあります。代理店に任せる場合に社内でやっておくことは、代理店と同じ方向を向くための4つの手順にまとめています。