2021年11月、株式会社hacomonoに会社初のデジタルマーケティング専任者として入社しました。
入社から3ヶ月が経過したところで、
- 取り組んできたこと
- 成果が出たこと
- 成果が出ていないこと
- 課題感
などを言語化しておいたほうがいいと思いこちらにまとめました。
自身の振り返りのために作成したものですし、特段新しいことをやっているわけではないですが、読んでくださった方のお役に立ちましたら幸いです。
3ヶ月間で取り組んだこと
主に以下の3つ。
- ウェブ広告の改善、テスト
- ②データ整備
- ③LPO
詳細は以下に記載していきます。
入社前に会社からミッションとしていただいていたのは「まずはウェブ広告の改善したあと、リードナーチャリングを実施していってほしい」。ただ、その時の会社の状況や優先度に合わせて取り組みは柔軟に変えていきました。
取り組み1:ウェブ広告の改善
ウェブ広告はリード獲得のために運用をしています。CPAを維持しつつも獲得件数を伸ばしていく必要があり、また今後広告費を増やしていった際にも
CPAが高騰しない広告の土台を作る必要がありました。
運用している媒体はいくつかありますが、
- Googleリスティング広告
- Yahooリスティング広告
- Facebook広告
を中心に改善をしていきました。
リスティング広告(Y/G共通)で実施したのは以下のとおりです↓
いずれも基本的なことではありますが、リスティング広告の肝の部分だと思います。
toC向けのクエリがかなり入り込んでいたので、キーワード・クエリの精査は重点的に行いました。配信スケジュールに関しては、曜日・時間帯ごとにCPAを確認し、明らかに悪い部分のみ配信を停止。BtoBでは顧客の稼働しない時間帯があるので必ずチェックしたほうがいいです。(業界によって異なるので、土日と決めつけずに必ず数値をチェックしましょう)
レスポンシブ広告文の見直しは、Googleからの評価よりも「読んだ時に自然な広告文になっているか」に気をつけながら修正を加えました。仮に媒体評価が上がっても、同じような見出しが連続してしまう広告文や意味不明になってしまう広告文ではCTRが下がりますしブランド毀損に繋がってしまいます。見出し1つ1つを切り分けるのではなく、繋がりで見てみるとよいと思います。
Facebook広告での取り組みは以下のとおりです↓
4つあったキャンペーンを2つに統合。予算のもキャンペーンでの最適化に切り替えました。メインキャンペーンのターゲティングは興味関心から類似配信に変更。まずは顧客に近い層に当てていくようにしました。
類似ターゲティングを行うとターゲット母数が減ってしまうのではないか?と懸念される方もいるかと思いますが、類似1%でも30~40万人に最大リーチできます。業界特化型のBtoBならそれでも十分だったりするので、当たりが悪いなと思ったらターゲットを広げるのではなくむしろ近い顧客層に絞ることで広告効果が改善するかもしれません。
取り組み2:データ整備
広告のデータ整備とSalesforce(以下、SF)&pardotのデータ整備に取り組みました。
広告
広告に関しては管理画面を見れば定量状態はわかりますが、自分以外の人にも広告状況や取り組みを見える化する必要がありました。アドエビスのような広告分析ツールはないので、各広告マネージャーからレポートを作成し、それを貼り付けるだけで月・週・日ごとの広告費・CV数・imp数・クリック数・CTR・CPC・CVRが集計できるスプレッドシートを作成しました。
これにより、PDCAを回しやすくなっただけでなく、マーケチーム全体で広告の状況を把握しやすく、改善ディスカッションもしやすい環境になりました。
Salesforce&pardot
SF&pardotに関してマーケチームで一番困っていたのが、リードソースとCVの入り口(どのフォームからCVしたのか)が不明確だったことです。
どちらも初めて扱うツールだったこと、BtoBのビジネルモデルに関わるのは初めてだったことから、まずはデータ項目の意味や紐づきを把握することからはじめました。
リードソースは思ったようなデータが反映されていませんでしたが、タグ設定の見直しや広告URLへのパラメータ設定を整えたことでかなり改善ができました(が、まだ解決には至っていないので継続して取り組み中です)。
CVの入り口は、参照すべきデータを見つけたため無事解決。そのデータから入り口別の商談化率・受注率を見える化させることができました。また、セールス企画メンバーに助けてもらいダッシュボードをいくつか作成し状況把握を素早くできるようにしました。
新しいツールを触るときは、 どこに何の機能があって何ができるのか?といったツールの全体像を把握しながら、後は興味を持ってひたすらいじり倒すことが大事だなぁと。 それでツールの使い方が自然と身についていきました。
今ではオートメーションルール(条件に応じて反応するプログラム)やエンゲージメントスタジオ(いわゆるシナリオ)も活用して、 自動化したプログラムも運用できるようになってきました。
取り組み3:LPO、CV最適化
LPOとは言いつつも、大きな変更としては導入企業様の実績をモジュールとして追加したのと、CTAボタンの文言を調整したぐらいです。CTAボタンの文言変更は「問い合わせ」を「資料ダウンロード」に変更しただけですが、めちゃくちゃ大きな反応の変化があり、明らかにCV獲得数が増えました。問い合わせはかなりハードルが高いアクションなので、ユーザー目線で言葉を設計することの重要性を体感できました。
ここまでの取り組みの中で、
- とある広告媒体のCPAを5分の1まで下げることに成功
- 月間のホットリード獲得数が過去最大に
といった成果が出てきました。
大前提として会社・チームの取り組みがあってのことですが、その貢献の一部は担うことができたのかな…と思います。
仕事の中で意識したこと
できるだけ情報はオープンに
hacomonoのバリューの一つに「オープン&フェアネス」があります。「持っている結果だけでなく思考やプロセスなどをオープンにしてみんなで共有しよう」という考え方です。自分のやっていることをデータやnotionのメモに残したり、Slackで共有するようにしました。
ただでさえフルリモートワークでお互いのやっていることが見えづらい中で、デジタルマーケティングは更に分かりづらい領域の仕事です。だからこそ数値で成果を出すことを前提に、オープンな仕事をすることを意識しました。
自分の領域以外のところでも貢献する
メイン業務以外の仕事で印象に残っているのが、 導入企業様のCVカウントに関するお問い合わせ対応です。「予約システムのとあるページでのCVが適切に発火されていない」という問い合わせをいただいていましたので、CV発火が適切か?数値のカウント方法に関して目合わせできているか?などをヒアリングしていきました。結果的にお問合せいただいた内容は解決でき、安心してシステムを使っていただけるように。
事業のリード獲得数を伸ばすのが メインミッションではありつつも、それ以外にも貢献できることがあれば積極的に関わっていきました。
経験を大切にしつつ、柔軟に学び直す
デジタルマーケティング専任ポジションとして入社した以上、自分の経験をベースにする部分も多かったですが、BtoB商材は初めてであること、会社が大切にするブランディングへの理解が浅いことなど、 学ぶべきことがたくさんあったので柔軟に吸収することも大切にしました。
3ヶ月でできなかったこと、課題
…めっちゃあります!
むしろやれなかったことのほうが多い気がしています。
一部としては、
- メルマガ、ナーチャリング系施策
- ファネル全体を見たチャネルの最適化
- セミナー→ホット化させるための施策
など。
要因としては、スピード上げきれていないこと。また、プロダクト理解、顧客理解の甘さが大きいです。
バーティカルSaaSだからこそ顧客と業界を深く理解していくことが必要ですので、マーケ施策もその理解の深さで成果が決まると思います。だからいま意図的にインプットの時間を作っています。
最後に
お読みいただいた方にとっては、目新しい情報はなかったかもしれません。そして私自身、目新しいことに取り組んだという意識もありません。ですが、 基本的なことの積み重ねと改善がデジタルマーケティングで成果を上げていくためには必要だと思います。
引き続きスピード感を持ってPDCAサイクルを回しながら、新しいことにもチャレンジしていきます。最後までお読みいただきありがとうございました!
読んでくださった方にとって少しでもお役に立つ内容がありましたら嬉しく思います。
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